日本語にもある「lip service:リップサービス」、英語でも日本語と同じ意味なのでしょうか。日本語で「リップサービス」は「口先だけで調子のよいことを言うこと」「お世辞」といった意味で使われています。
英語のイディオム「lip service」について詳しくみていきましょう。
lip serviceの意味
英語のイディオム「lip service」は「口では相手の言ったことに賛同しているが、行動に移さないこと」「尊敬の念を言葉であらわすが、行動であらわすことがないこと」を表現する言葉で、”話している相手への「口先だけの支持」「口先だけの同意」「心が伴わない言葉」”といった意味です。
相手の言ったことや考えに対し、口では「良いですね、やりましょう。」と言ったのに、全く行動にしないこと、行動に移さないこと、口では「イイネ」や「ごめん」と言ったのに、全く心がこもっていないことを「lip service」であらわします。
「lip」には「唇」だけでなく「口先だけの」という意味があります。「service」には「奉仕、世話」という意味がありますので「lip service」を直訳すると「口先だけの奉仕」「口先だけの世話」となります。この直訳からも意味が想像しやすいですね。
lip serviceの使い方
「lip service」は「pay lip service」、「give lip service」という形で「pay」や「give」と一緒に使われることが多いです。
lip serviceの使い方の例①
仲のいい同僚BobとKateがBobが抱えている問題について話しています。
I’m having some problem with new boss. (新しいボスと上手くいってないんだよね。)
What’s going on? (何があったの?)
My new boss always talks about how he approves my ideas in the meetings. However, he tries to do everything in his power to undermine me when others are not around. (そのボス、ミーティングでは僕の考えに賛同しているように話すんだよ。だけど誰もいない所だと全てを台無しにしようとしてくるんだよね。)
Maybe he knows everyone likes your idea so he pays lip service to you in the meetings. (みんながあなたのアイデアに賛同してるの知ってミーティングでは支持してるふりしているだけじゃない。)
lip serviceの使い方の例②
いつもは全く手伝いもしない子供が急にすると言い出したけど。。
I’ll clean the bathroom and take out the garbage. (バスルームを掃除して、ゴミも出すよ。)
You’re not just giving me lip service are you. (口だけじゃないでしょうね。)
lip serviceの使い方の例③
同僚が話しています。ボスに何度言っても状況が変わらないようです。
I have no idea how many times we had meetings. Nothing has changed! ( 何度話し合ったことか。なのに何も変わらない!)
So far all we’ve gotten from him is lip service.(今の所私たちがゲットできたのは彼のリップサービスだけね。)
lip serviceの使い方の例④
とある会社について話しています。
Did you watch the interview of XX company? (XX会社のインタビュー見た?)
Yeah. New CEO discussed about equal rights as well in that interview. (うん。インタビューで新CEOは平等の権利についても話してたよね。)
Yep. He just pays lip service to equal rights. He has only one woman working as managers and she’s underpaid. (うん。口先だけの平等の権利だよ。マネージャークラスでは女性一人、それに彼女の給料は他の人より低いって。)
今日のフレーズ
英語のイディオム「lip service」を使った今日のフレーズは「I don’t like to give lip service to others. 」「思ってもないのに良いねと言うのは好きじゃない。」です。
このフレーズは ”口先だけで、他の人の考えに「良いですね、やりましょう」「いい考えです、賛成です」「やってみましょう」というのは嫌だ”と言う意味です。
まとめ
英語のイディオム「lip service」は日本語の「リップサービス」と同じ様な意味で使われています。「口先だけ」で「行動には移さない」、「口先だけ」で「心がこもってない賛同・同意」、と言った意味と覚えておくと良いと思います。
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